歯のクリーニング(PMTC)
専用の器具やペーストなどを使い、歯科医院で徹底的に行なうクリーニングをPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)といいます。フッ化物の入った研磨剤で歯面を清掃し、磨き残した歯垢や硬い歯石などを取り除きます。歯を隅々まで清掃・研磨し、虫歯や歯周病になりにくい口腔環境に整えます。また、歯の表面についた着色や黄ばみなどの汚れも落とし、見た目もきれいにします。

歯石除去
歯垢が石灰化して硬くなると、歯石に変化します。歯石は表面にザラつきがあるので歯垢が付着しやすく、虫歯や歯周病などをさらに進行させます。そこで、炎症が広がるのを防ぐために歯石除去を行ないます。
歯石は、ご自分の歯磨きでは取り除けません。当院でスケーラーとよばれる器具を使い、歯周組織から剥がします。

歯面清掃
特別な染色によって歯垢の付着した場所を確認し、回転式器具と研磨剤を使って歯面を磨き上げます。清掃後は水や薬液でお口の中を洗浄し、研磨剤が残らないようにします。
歯面清掃をした後の歯面は、ツルツルで滑らかになります。舌触りが良くなるだけでなく、歯垢が付着しにくくなるので虫歯予防に効果があります。
ホワイトニング
歯の表面についた着色はクリーニングで落とせますが、歯の内側に起因する汚れは歯面を磨くだけでは除去できません。ホワイトニングは、薬剤を歯の色素に作用させて漂白し、歯を輝くような白さに仕上げるものです。
歯が白くなると清潔感が出て笑顔の魅力も高まり、周囲の人に与える印象がさらに良くなります。
ホワイトニングの施術は、歯を削ったり麻酔をしたりする必要がないので、歯科治療が苦手な方も気軽に受けられます。

ホームホワイトニング
患者さま専用のマウスピースと薬剤をお渡しし、ご自身で行なっていただくホワイトニングです。薬剤を塗布したマウスピースを、決められた時間装着していただくという処置になります。
ホームホワイトニングで使用する薬剤は、オフィスホワイトニングのものよりも濃度が低くなっています。歯の白さを実感するまで2~4週間ほどかかりますが、歯の白さが長続きします。

オフィスホワイトニング
歯科医院で施術を受けていただくホワイトニングです。スタッフが薬剤を歯に塗布し、特殊なライトを照射して作用を促進します。1度の施術時間は30分~1時間ほどになります。
オフィスホワイトニングで使用する薬剤は濃度が高く、1回の治療でも歯の白さを実感できる場合があるので、早く歯を白くしたい方におすすめです。

デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用し、両方のメリットを得られる施術方法です。
オフィスホワイトニングで一気に歯を白くすると同時にホームホワイトニングも行ない、歯の白さが持続するように漂白作用を維持します。治療費は高くなりますが、より効果的にホワイトニングをしたいという方に適しています。
・内容によっては保険適用となることもありますが、歯の病気の治療ではないため、基本的には自費(保険適用外)となり、保険診療よりも高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・歯科医院でのクリーニング・PMTCだけでは、虫歯・歯周病の予防はできません。日ごろから歯磨きなどのケアに努めることで、予防効果を上げられます。
・歯肉の腫れや歯肉炎のある方は、器具が当たることにより痛みや出血をともなうことがあります。
・歯と歯肉の境目への歯石の付着が多い方は、歯石除去後、歯肉から出血が見られることがあります。多くの場合、クリーニング後しばらくすると出血は治まり、1~2日で歯肉は治癒します。
・着色汚れや歯垢・歯石はクリーニング・PMTCで除去できますが、効果は永続的ではありません。いずれも再付着するものなので、定期的に受診して処置を受けることが大切です。
・審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・ホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングがあります。
・色の白さの度合いには、個人差があります。
・ホワイトニング後、一定期間、色素の沈着が顕著になるとの報告がされています。
・ホワイトニング後、24時間は、着色物質(カレー・コーヒー・ワイン・タバコなど)の摂取を控えてください。ホームホワイトニング施術期間中も同様です。
・ホワイトニング処置中や処置後に、痛みや知覚過敏の症状が生じることがあります。
・ホワイトニングの薬剤に対してアレルギーのある方は、薬剤で口腔粘膜に異常が起こることがあります。その際は、すぐに使用を中止してください。
・ホームホワイトニングはご自分で行なうため、どのような仕上がりになるか予想がつきにくく、歯の白さの調整が難しくなります。
・ホームホワイトニングでの器具の使用方法や薬剤量などが正しく守れているかご自分での判断が難しい場合は、歯科医師または歯科衛生士に相談ください。
・詰め物や被せ物が多い方は、ご自分の歯との色の差が目立つようになることがあります。その部分の色をご自分の歯に近づけることは可能ですが、時間と費用が必要です。
・入れ歯や差し歯など、人工歯は白くできません。
・被せ物を装着している歯には適用できません。
・歯にひびが入っていると、薬剤の影響により歯髄にダメージを与えることがあります。
・抗生物質の影響により歯の変色が著しい方は、ホワイトニングの効果が出にくい場合があります。
・「無カタラーゼ症」の方は、薬剤に含まれる過酸化水素を分解する酵素がないため、ホワイトニングはできません。
・薬剤の影響があるため、妊娠中や授乳中の方は控えてください。